鋼材の原料側の下げが今週も続いた。電炉最大手の東京製鉄が8月8日適用で鉄スクラップの購入価格を全拠点で下げ、上位グレードの電炉特Aは1トンあたり500円から1,000円安くなった。輸出向けの相場も8月契約で3,422円下がっている。製品の販売価格は8月分が据え置かれたままで、原料安はまだ建材鋼材の単価に届いていない。

鉄スクラップは拠点により500〜1,000円安

東京製鉄は8月7日付の価格表(8月8日適用)で電炉特Aを引き下げた。下げ幅は田原、名古屋、関西が500円、岡山、高松、九州、宇都宮、東京湾岸が1,000円で、前回のように一律ではない。8月9日以降に適用する新しい価格表は8月14日時点で出ていない。

拠点 8月5日適用 8月8日適用
田原工場 55,000円 54,500円 -500円
名古屋サテライト 53,000円 52,500円 -500円
岡山工場 52,500円 51,500円 -1,000円
関西サテライト 52,000円 51,500円 -500円
高松サテライト 52,500円 51,500円 -1,000円
九州工場 52,500円 51,500円 -1,000円
宇都宮工場 52,000円 51,000円 -1,000円
東京湾岸サテライト 52,500円 51,500円 -1,000円

いずれも電炉特Aの1トンあたり単価。下位のグレードも同じ幅で動き、田原工場の一級は51,500円から51,000円、級外は46,500円から46,000円になった。

輸出入札は8月契約で3,422円安

輸出側も下げている。関東鉄源協同組合が公表する落札価格データでは、H2平均の落札価格が8月契約で1トン49,086円となり、7月契約の52,508円から3,422円下がった。5万円を割ったのは2月契約(48,083円)以来になる。同組合が示す入札時の関東H2価格も、7月の54,000円から8月は49,000円へ下がった。

製品の8月契約は据え置きが続く

製品側は動いていない。7月13日に公表された2026年8月の販売価格表では、H形鋼が中巾の148×100から294×200と広巾の100×100から350×350、細巾の150×75から500×200のいずれも1トン116,000円。異形棒鋼はD13からD25が93,000円、D10とD29、D32が94,000円。厚板は板厚9.0ミリから40.0ミリが108,000円、熱延鋼板は板厚2.3ミリから6.0ミリが105,000円。9月契約の販売価格は8月14日時点でまだ公表されていない。

鉄スクラップは電炉の主原料で、購入価格が下がれば次の契約以降の製品価格を下押しする材料になる。ただし東京製鉄は7月13日の公表時に、今後の価格転嫁を確実にするため全品種を据え置くとしていた。出荷段階の鋼材価格はむしろ上を向いており、日銀の企業物価指数7月速報では鉄鋼が前年比1.7%と6月の0.3%からプラス幅を広げている(企業物価7月速報)。

木材は6月確報のまま

農林水産省の「木材価格」は、最新の確報が2026年6月分で7月分はまだ出ていない。6月の卸売価格は杉正角の乾燥材(10.5センチ角、長さ3.0メートル)が1立方メートルあたり77,900円、ひのき正角の乾燥材(同寸)が95,100円で、先週から新しい確定値は出ていない。

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