東京地区の鋼材市況は、品目によって方向がそろわない。鉄筋は動意に乏しい一方、配管用の鋼管は値上がりが続き、原料炭は急騰している。
異形棒鋼(鉄筋)はベースサイズ(SD295・16〜25ミリ)で、直送11万5000〜11万7000円、在庫13万4000〜13万8000円と横ばいで推移する。8月は鉄筋メーカーの多くが炉休に入る時期で、直送取引でも目立った駆け込み需要はなかった。原料相場が下落していることもあり、需要家の調達意欲は低く、在庫販売も振るわない。
配管用の黒ガス管は上げが続く。呼び径50A(2インチ)で高炉品25万5000〜25万7000円、専業品21万〜21万3000円。6月と7月の合計で1万円以上の値上がりとなった。業界関係者は「販価は上乗せできたが、仕入れ値の上昇分に追い付いてはいない」と話しており、川下への転嫁はまだ道半ばの状態が続く。
原料炭のスポット価格は急騰している。オーストラリア産の一級強粘結炭は船積み価格(FOB)が1トン260ドルを突破し、直近1カ月で約20%上昇、約2年ぶりの高値をつけた。背景には中国での炭鉱事故の再発があり、供給不安が強まるなか中国の高炉メーカーや輸入業者が豪州産の調達に動いている。原料炭は高炉で鋼材をつくる際の主原料の一つで、黒ガス管の高炉品など建材向け鋼材の川上に位置する。



