直接工事費1億円、工期10か月の新営建築工事の工事価格を、国土交通省の公共建築工事共通費積算基準の算定式どおりに積むと1億3,657万円になる。内訳は共通仮設費率4.66%で466万円、現場管理費率14.09%で1,475万円、一般管理費等率14.37%で1,716万円。3つの率を並べても大小は比べられない。率を乗じる相手がそれぞれ違う。

率を乗じる相手(以下、母数)は段ごとに切り替わる。共通仮設費率は直接工事費に、現場管理費率は直接工事費と共通仮設費を足した純工事費に、一般管理費等率はそこへ現場管理費を足した工事原価に乗る。この3層が以下でいう3段だ。前の段の結果が次の段の母数に入るので、材料費が直接工事費で1円増えると工事価格では1.3円前後増える。工事の規模と工期で1.28倍から1.43倍の幅がある。

令和8年3月11日の改定で、共通費の3つの率のうち動いたのは一般管理費等率だけだ。工種別に3つあった表が1つに一本化され、建築工事では工事原価3百万円以下の率が17.24%から20.11%に、30億円超が8.43%から9.34%に上がった。令和8年4月以降に入札手続きを開始する官庁営繕工事に適用される。

工事費の構成と率の母数

公共建築工事積算基準の第2は、工事費を直接工事費と共通費と消費税等相当額に区分すると定め、共通費をさらに共通仮設費、現場管理費、一般管理費等に分ける。

純工事費:直接工事費と共通仮設費を足した額。現場管理費率を乗じる相手になる。工事原価:純工事費に現場管理費を足した額。一般管理費等率を乗じる相手になる。

第3の工事費の構成は次の入れ子になる。

区分 構成
工事費 工事価格+消費税等相当額
工事価格 工事原価+一般管理費等
工事原価 純工事費+現場管理費
純工事費 直接工事費+共通仮設費

率の母数はこの入れ子の一段下を指す。

共通費 率の母数 算定の方法
共通仮設費 直接工事費(処分費を除く) 積み上げ、または共通仮設費率
現場管理費 純工事費(処分費を除く) 積み上げ、または現場管理費率
一般管理費等 工事原価 比率のみ

共通仮設費と現場管理費には積み上げで出す選択肢があるが、一般管理費等は比率による算定しか置かれていない。契約保証費は率の外で、必要に応じて別途加算する。

母数から外れるものがもう1つある。共通費を算定する場合の直接工事費には、本設のための電力や水道等の各種負担金を含まない。

一般管理費等は、積算基準の第6(3)が「工事施工に当たる受注者の継続運営に必要な費用」と定義し、一般管理費と付加利益等からなるとする。基準の表-3が一般管理費として役員報酬等から雑費までの20項目を挙げ、表-4が付加利益等として法人税と都道府県民税と市町村民税等、株主配当金、役員賞与(損金算入分を除く)、内部留保金、支払利息及び割引料と支払保証料その他の営業外費用を挙げる。株主への配当と内部留保金がこの率の中に入っている。

共通費の3区分に入る費用

共通仮設費の内容は表-1の9項目。

項目 内容
準備費 敷地測量、敷地整理、仮設用借地料、道路占有のための準備と現状復旧、その他の準備
仮設建物費 監理事務所、現場事務所、倉庫、下小屋、宿舎、作業員施設等
工事施設費 仮囲い、工事用道路、歩道構台、場内通信設備等の工事用施設
環境安全費 安全標識と消火設備等の施設の設置、交通誘導と安全管理等の要員、安全用品等(墜落制止用器具(フルハーネス型)を含む)、隣接物等の養生と補償復旧、台風等災害に備えた災害防止対策
動力用水光熱費 工事用電気設備と工事用給排水設備、工事用電気と水道料金等
屋外整理清掃費 屋外と敷地周辺の跡片付けとそれに伴う発生材処分、端材等の処分、除雪
機械器具費 共通的な工事用機械器具(測量機器、揚重機械器具、雑機械器具)
情報システム費 情報共有、遠隔臨場、BIM、その他情報通信技術等のシステムとアプリケーション
その他 材料及び製品の品質管理試験、上記のいずれにも属さない費用

現場管理費は、積算基準の第6(2)が「工事施工に当たり、工事現場を管理運営するために必要な費用で、共通仮設費以外の費用」と定義する。表-2の13項目で、現場で人を使うことに伴う費用が集まっている。

項目 内容
労務管理費 現場雇用労働者、現場雇用従業員、現場労働者(再下請を含む下請負契約に基づき現場労働に従事する労働者)の労務管理に要する費用。募集と解散、慰安と娯楽と厚生、純工事費に含まれない作業用具と作業用被服等、賃金以外の食事と通勤費等、安全衛生と研修訓練等、労災保険法の給付以外に災害時に事業主が負担する費用
租税公課 工事契約書等の印紙代、申請書と謄抄本登記等の証紙代、固定資産税と自動車税等、諸官公署手続き費用
保険料 火災保険、工事保険、自動車保険、組立保険、賠償責任保険、法定外の労災保険その他の損害保険
従業員給料手当 現場従業員(元請企業の社員)と現場雇用従業員と現場雇用労働者の給与、諸手当、賞与、外注人件費(施工図等作成費を除く)
施工図等作成費 施工図と完成図等の作成
退職金 現場従業員の退職給付引当金繰入額、現場雇用従業員と現場雇用労働者の退職金
法定福利費 現場従業員と現場雇用従業員と現場雇用労働者の労災保険料、雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料の事業主負担額。現場労働者は労災保険料の事業主負担額
建設業退職金共済契約に係る掛金 建設業退職金共済制度に基づく証紙購入代金
福利厚生費 現場従業員に対する慰安、娯楽、厚生、貸与被服、健康診断、医療、慶弔見舞等
事務用品費 事務用消耗品費、OA機器等の事務用備品費、新聞と図書と雑誌等の購入費、工事写真と完成写真代等
通信交通費 通信費、旅費、交通費
補償費 工事施工に伴って通常発生する騒音、振動、濁水、工事用車両の通行等に対して近隣の第三者に支払われる補償費(電波障害等に関する補償費を除く)
その他 会議費、式典費、工事実績の登録等、各種調査等

現場労働者の法定福利費は労災保険料の事業主負担額だけが入る。雇用保険料と健康保険料と厚生年金保険料の事業主負担額は、元請企業が直接雇う現場従業員と現場雇用従業員と現場雇用労働者の分に限られる。

率の算定式

共通仮設費率も現場管理費率も、工事費と工期を変数にした指数関数だ。工種と新営か改修かで係数が変わり、別表-1から別表-14の14本に分かれる。

別表 区分 算定式 適用範囲
1 共通仮設費率(新営建築) Kr=Exp(3.346−0.282×logeP+0.625×logeT) 10,000千円 ≦ P ≦ 5,000,000千円
2 共通仮設費率(改修建築) Kr=Exp(3.962−0.315×logeP+0.531×logeT) 3,000千円 ≦ P ≦ 1,000,000千円
3 共通仮設費率(新営電気設備) Kr=Exp(3.086−0.283×logeP+0.673×logeT) 10,000千円 ≦ P ≦ 1,000,000千円
4 共通仮設費率(改修電気設備) Kr=Exp(1.751−0.119×logeP+0.393×logeT) 3,000千円 ≦ P ≦ 1,000,000千円
5 共通仮設費率(新営機械設備) Kr=Exp(2.173−0.178×logeP+0.481×logeT) 10,000千円 ≦ P ≦ 1,000,000千円
6 共通仮設費率(改修機械設備) Kr=Exp(2.478−0.173×logeP+0.383×logeT) 3,000千円 ≦ P ≦ 1,000,000千円
7 共通仮設費率(昇降機設備) Kr=Exp(4.577−0.323×logeP) 5,000千円 ≦ P ≦ 500,000千円
8 現場管理費率(新営建築) Jo=Exp(5.899−0.447×logeNp+0.831×logeT) 10,000千円 ≦ Np ≦ 5,000,000千円
9 現場管理費率(改修建築) Jo=Exp(7.079−0.538×logeNp+0.773×logeT) 3,000千円 ≦ Np ≦ 1,000,000千円
10 現場管理費率(新営電気設備) Jo=Exp(5.961−0.387×logeNp+0.629×logeT) 10,000千円 ≦ Np ≦ 1,000,000千円
11 現場管理費率(改修電気設備) Jo=Exp(6.038−0.431×logeNp+0.736×logeT) 3,000千円 ≦ Np ≦ 1,000,000千円
12 現場管理費率(新営機械設備) Jo=Exp(4.723−0.252×logeNp+0.428×logeT) 10,000千円 ≦ Np ≦ 1,000,000千円
13 現場管理費率(改修機械設備) Jo=Exp(6.221−0.461×logeNp+0.800×logeT) 3,000千円 ≦ Np ≦ 1,000,000千円
14 現場管理費率(昇降機設備) Jo=Exp(7.438−0.448×logeNp) 5,000千円 ≦ Np ≦ 500,000千円

Pは直接工事費(千円)、Npは純工事費(千円)、Tは工期(か月)。KrとJoは小数点以下第3位を四捨五入して2位止めにする。昇降機設備工事だけ工期が式に入らない。工事費がこの適用範囲を外れる場合は、共通仮設費と現場管理費を別途定められる。

式が返す値は一般的な市街地で施工する場合の比率だと、各別表の注1が断っている。

一般管理費等率は別表-15の1本だけで、建築工事と電気設備工事と機械設備工事と昇降機設備工事に共通する。工事原価の大きさで3つの区分に分かれる。

工事原価 一般管理費等率
3百万円以下 20.11%
3百万円超 30億円以下 Gp=32.597−3.591×log10(Cp)
30億円超 9.34%

Cpは工事原価(千円)、Gpは一般管理費等率で、小数点以下第3位を四捨五入して2位止め。

算定式による試算

式に数字を入れると、直接工事費に対する工事価格の比が出る。下は建築工事の新営と改修に分けた試算で、金額は端数処理前。率の外で積み上げる仮囲いや工事用道路、揚重機械器具、交通誘導の要員と、契約保証費は入っていない。

区分 直接工事費 工期 共通仮設費率 現場管理費率 一般管理費等率 工事価格 直接工事費に対する比
新営 30,000千円 5か月 4.24% 13.60% 16.26% 41,301千円 1.38
新営 100,000千円 10か月 4.66% 14.09% 14.37% 136,565千円 1.37
新営 300,000千円 15か月 4.40% 12.09% 12.68% 395,581千円 1.32
新営 1,000,000千円 24か月 4.21% 10.44% 10.83% 1,275,537千円 1.28
改修 20,000千円 4か月 4.85% 16.40% 16.84% 28,520千円 1.43
改修 60,000千円 6か月 4.25% 12.46% 15.19% 81,029千円 1.35
改修 200,000千円 10か月 3.82% 9.70% 13.36% 258,213千円 1.29

3つの式はいずれも工事費の対数に負の係数を掛けるので、工事費が小さいほど率が大きく出る。工期の係数はどの式も正で、工期が長いほど共通仮設費率と現場管理費率は上がる。新営と改修の差は規模で向きが変わる。直接工事費2千万円で工期4か月なら新営1.38に対して改修1.43だが、1億円規模で差はほぼ消え、2億円を超えると改修のほうが小さくなる。

直接工事費の中にも率で乗る経費がもう1段ある。複合単価の中の専門工事業者等の諸経費で、令和8年改定で工種別から全工種共通の労務費42〜52%と材料費等9〜13%に変わった。共通費の3段はその上に乗る。

率に含まれない費用

共通仮設費率で見てよいのは表-5(建築工事)と表-6(設備工事)に挙がった内容に限られる。表-1にあって表-5にない項目は、率の外で必要に応じ別途積み上げて加算する。建築工事で率から落ちるのは次のとおり。

表-1の項目 率に含まれない部分
準備費 敷地測量、仮設用借地料、改修工事の敷地整理(表-5は新営の場合に限る)
仮設建物費 宿舎、敷地外の監理事務所と現場事務所
工事施設費 仮囲い、工事用道路、歩道構台
環境安全費 交通誘導と安全管理等の要員、台風等災害に備えた災害防止対策のうち一般的なものを超える費用
屋外整理清掃費 除雪
機械器具費 揚重機械器具
情報システム費 全額(情報共有、遠隔臨場、BIM等)
その他 特記仕様書で定める試験のうち軽微でないもの(標準仕様書に基づく試験費とレディーミクストコンクリートの単位水量試験費は軽微かどうかを問わず率に含まれる)

表-1の9項目のうち、全額がそのまま率の中に入るのは動力用水光熱費だけだ。仮設電気と仮設給排水の設備費、工事用の電気と水道料金は率で見られていて、別に請求する先が無い。

設計図書に基づく次の3つも、率には入らないと基準が明記している。現場環境改善費、工事場所以外の屋外整理清掃費、新たな施策等の試行による特別な費用。

現場管理費側には、共通仮設費の表-5や表-6に当たる絞り込みの表が置かれていない。率に含まれる内容は表-2そのままで、率に含まれない特記事項があれば別途積み上げて加算する。

設備工事の表-6は建築工事の表-5よりさらに狭い。

表-5との差 表-6の扱い
準備費 その他の準備だけ。敷地整理が落ちる
仮設建物費 監理事務所が落ちる
環境安全費 隣接物等の養生と補償復旧が落ちる
その他 軽微なものに限られ、標準仕様書に基づく試験費と単位水量試験費の記載が無い

率そのものを使わない発注形態もある。昇降機設備工事を除いて、建材メーカーなどの製造業者や専門工事業者に単独発注する場合は、共通仮設費と現場管理費と一般管理費等のいずれも別表の率を使わず別途算定する。

内訳書での書き方

内訳書の様式も同じ線引きで組まれている。公共建築工事内訳書標準書式(建築工事編。令和7年12月改定)の共通仮設費の様式は、「共通仮設費積み上げ分」を1式で立てたうえで、仮囲い(摘要は種別と高さ)、工事用道路(種別と厚さ)、交通誘導警備員(種別)、揚重機械器具を別の行に並べる。改修工事の様式にはこれに石綿粉じん濃度測定の行が加わる。

種目別内訳書での書き方は1式記載だ。共通仮設費と現場管理費と一般管理費等をそれぞれ1式で書き、専門工事業者等に発注する場合は3つを合わせて共通費として1式の金額で書いてもよい。直接工事費の側では、全体工期より先に完成を指定した部分(指定部分)があればその部分を区分して記載する。

直接仮設と共通仮設費の線引き

外部足場は共通仮設費に入らない。公共建築工事積算基準の第5が直接工事費を「工事目的物を造るために直接必要とする費用で、直接仮設に要する費用を含み」と定めており、内訳書標準書式も直接仮設を科目1に置く。細目は遣方、墨出し、養生、整理清掃後片付け、外部足場、地足場、内部躯体足場、内部仕上足場、災害防止、仮設材運搬の10項目で、地足場だけが必要に応じて計上する括弧付きになっている。

この線引きは金額に効く。足場と仮設材運搬が直接工事費に入ると、共通仮設費率と現場管理費率と一般管理費等率の3段すべての母数に乗る。揚重機械器具のように共通仮設費側で積み上げる費用は、現場管理費率と一般管理費等率の2段にしか乗らない。各科目に区分できる専用仮設も、当該科目の細目に記載する。

公共と民間で違うところ

共通費積算基準は国土交通省官庁営繕部と地方整備局等営繕部が官庁施設の営繕を実施するための基準で、官庁営繕関係基準類等の統一化に関する関係省庁連絡会議の決定に基づく統一基準だ。令和8年改定について国土交通省は、地方整備局等へ通知するとともに都道府県と政令指定都市へ参考送付するとしている。同じ日に改定されたのは5本で、共通費積算基準のほかに標準単価積算基準、内訳書標準書式(設備工事編)、見積標準書式(設備工事編)、積算基準等資料が入る。民間工事に適用する定めはない。

内訳の出し方の縛りも公共のほうが強い。公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律12条は、建設業者が公共工事の入札に係る申込みの際に、入札金額の内訳(材料費、労務費、労働者による適正な施工を確保するために不可欠な経費として国土交通省令で定めるもの、その他施工のために必要な経費の内訳)を記載した書類を提出しなければならないと定める。同13条1項は、各省各庁の長等に、請負代金の額によっては適正な施工が通常見込まれない契約の締結を防止し、不正行為を排除するため、提出された書類の内容の確認その他の必要な措置を講じる義務を課す。内訳書標準書式にも、この12条と13条に関連する欄として、必要に応じて材料費(材料、消耗材料費等)と労務費等の金額を記載する扱いが置かれている。区分が困難なものは、材料費または労務費以外の項目として1式の金額で書ける。

民間を含む請負契約では、建設業法20条1項の材料費等記載見積書の作成が努力義務にとどまる。資材価格の高騰時の協議も、入契法13条2項は発注者に「誠実に当該協議に応じなければならない」と義務で書き、建設業法20条の2第4項は注文者に、申出が根拠を欠く場合その他正当な理由がある場合を除いて「誠実に当該協議に応ずるよう努めなければならない」と書く。

設計変更の計算方法も公共固有だ。公共建築工事積算基準の第8は、変更対象の直接工事費を積算してそれに係る共通費を加えた額に、原則として当初請負代金額から消費税等相当額を減じた額を当初工事費内訳書記載の工事価格で除した比率を乗じ、さらに消費税等相当額を加えると定める。この比率は実質的に落札率で、その分だけ変更金額が削られる。民間工事の設計変更にこの決まりはない。

共通仮設費と現場管理費は、当初を積み上げで算定したなら設計変更でも積み上げ、比率で算定したなら設計変更でも比率で算定する。設計変更の内容を当初発注工事に含めた場合の共通費を求め、当初発注工事の共通費を控除した額が変更分になる。一般管理費等も同じ引き算だが、設計変更では契約保証費にかかる補正を行わない。

令和8年改定で変わった点

一般管理費等率の改定前は工種別に3表あった。

別表 工種 下限の率 算定式 上限の率
15 建築工事 5百万円以下 17.24% Gp=28.978−3.173×log10(Cp) 30億円超 8.43%
16 電気設備工事 3百万円以下 17.49% Gp=29.102−3.340×log10(Cp) 20億円超 8.06%
17 機械設備工事、昇降機設備工事 3百万円以下 16.68% Gp=27.283−3.049×log10(Cp) 20億円超 8.07%

これが別表-15の1本になり、工事原価の区切りも3百万円と30億円に統一された。建築工事では下限側の区切りが5百万円から3百万円に下がったうえで率が上がり、上限の区切りは30億円のまま率が上がった。設備工事では上限の区切りが20億円から30億円に動いた。国土交通省は今回の改定を「雇用に伴う必要経費の確保に向けて」と題し、一般管理費等率の見直しは実態調査の結果を踏まえたものとしている。

率以外も動いている。現場管理費では、法定福利費の中に書かれていた建設業退職金共済制度に基づく証紙購入代金が、「建設業退職金共済契約に係る掛金」という独立項目に分離した。環境安全費には「安全用品等(墜落制止用器具(フルハーネス型)を含む)」が新しく入った。改定前の環境安全費に安全用品等という項目は無く、括弧書きが足されたのではなく項目ごと増えている。入ったのは表-1と表-5と表-6の3か所で、ヘルメットやハーネスの類が共通仮設費の対象であり、かつ率の中で見られることが明文化された。一般管理費では維持修繕費が修繕維持費に改称され、試験研究償却費(新製品又は新技術の研究のための特別に支出した費用の償却額)が消えて項目が21から20に減った。4(2)の引用も「別表-15から別表-17による」から「別表-15による」に変わった。

確認先: 公共建築工事共通費積算基準(令和8年改定)