ジャパン建材が、木材の炭素貯蔵量を計算するエクセル「J-GREEN炭素貯蔵量算出シート」を自社サイトで無料公開した。公開は2026年7月31日(日刊木材新聞)。中身は林野庁が配っている炭素貯蔵量計算シートに、同社が自社の木質商品1,108点分のデータベースを足したもので、シートの改変は林野庁の許可を得たうえで実施したとシート上に明記している。

炭素貯蔵量:建築物に使った木材が蓄えている炭素の量を、二酸化炭素に換算して示した値。木材が伐採後も炭素を蓄え続けるという考え方に基づく。

製品名を選べば数値が入る

林野庁の元シートは、木材の量と密度、炭素含有率を使う側が調べて入力する作りになっている。追加された「J-GREEN用入力シート」では、黄色の製品検索欄に「桧」「国産」などのキーワードを打つと、隣のプルダウンが関連製品だけに絞り込まれる。製品を選べば区分、樹種、産地、木材の密度、単材積、炭素含有率が自動で入り、あとは利用量を枚か本で入れると1製品あたりと合計の炭素貯蔵量が出る。1物件あたり40行まで。

シート上部には算定年月日、会社名、物件名、延べ床面積、算定者の記入欄がある。出力の単位は t-CO2 で、国産材と国産材以外に分けた産地別の内訳も同時に出る。

収録されている商品

追加分のバージョンは1で、シート内の更新履歴の日付は2026年6月29日。区分別の収録数は次のとおり。

区分 収録点数
製材区分(製材・集成材・CLT等) 975
合板区分(合板・LVL等) 121
OSB 10
木質ボード(パーティクルボード) 2
合計 1,108

樹種はスギが503点で最も多く、オウシュウアカマツ115点、ヒノキ97点、ホワイトウッド93点、カラマツ79点、南洋材63点、ベイツガ49点が続く。産地の区分は国産材701点に対し国産材以外407点。単位は本が944点、枚が164点で、製材が数のうえでは中心になる。

対象はジャパン建材のオリジナル木質商品「J-GREEN」に限られ、シート冒頭にもその断りがある。同社が炭素貯蔵量を算定している商品はJ-GREEN商品とBullsの木質商品の一部、森林認証材で、扱う合板や木材のすべてではない。

商品ごとの炭素貯蔵量

同社サイトには主な商品の1単位あたりの値も出ている。合板とボード類は次の値。

商品 寸法(mm) 炭素貯蔵量(kg-CO2)
国産杉 構造用合板 12×910×1820 19.5
全層国産材 長尺合板 9×910×2730 22.0
全層国産材 長尺合板 9×910×3030 24.3
全層国産材 長尺合板 9×1000×3030 26.8
森林認証 塗装型枠用合板 12×900×1800 19.0
森林認証 塗装型枠用合板 12×600×1800 12.7
国産桧 普通合板 5.5×910×1820 8.9
国産桧 普通合板 9×910×1820 14.6
ファルカタコンビ 普通合板 4×910×1820 6.5
ファルカタコンビ 普通合板 12×910×1820 19.5
地球樹Mクロス 9.5×910×1820 15.4
地球樹Mクロス 12.5×910×1820 20.3
パーティクルボード 20×600×1820 21.5
構造用パネル OSB 9×910×1820 14.5
構造用パネル OSB 9×910×3050 24.3
構造用パネル OSB 12×910×1820 19.4

木材は次の値。

商品 寸法(mm) 炭素貯蔵量(kg-CO2)
ホワイトウッド乾燥 間柱 A-Grade 30×105×2985 6.9
ホワイトウッド乾燥 間柱 A-Grade 45×105×2985 10.3
杉乾燥 30×40×4000 2.9
杉乾燥 30×105×3000 5.8
杉乾燥 45×105×3000 8.6
杉未乾燥 貫胴縁(防腐防蟻薬剤注入) 15×45×3650 1.5
杉未乾燥 貫胴縁(防腐防蟻薬剤注入) 15×90×3650 3.0
杉ムクボード 24×910×1820 24.1
杉カフェ板 30×200×2000 7.3
杉カフェ板 30×200×4000 14.6
桧乾燥 90×90×3000 17.1
桧乾燥 105×105×3000 23.2
桧乾燥 105×105×4000 31.0
メルクシパイン フリー板 20×500×4200 46.2
メルクシパイン フリー板 25×600×4200 69.3
メルクシパイン フリー板 30×600×4200 83.2

1棟でどの程度になるかも同社が例を出している。約30坪の木造戸建(同社の一般的な物件を想定)は木材使用量が40立方メートルほどで、炭素貯蔵量は32.4 t-CO2。内訳は構造材のベイマツ23立方メートルで20.2 t-CO2、羽柄材のスギ12立方メートルで7.3 t-CO2、構造用合板のスギ5立方メートルで4.9 t-CO2。1世帯から1年間に出る二酸化炭素は約2.59 t-CO2(環境省2022年度データ)。

計算式と数値の位置づけ

計算式は林野庁ガイドラインのCs=W×D×Cf×44/12で、Wが木材の量、Dが木材の密度、Cfが炭素含有率。ガイドラインは2021年10月1日付で林野庁が定めたもので、建築物の所有者や建てる事業者が自らの発意と責任で表示する場合の標準的な計算方法と表示方法を示す。

数値の性格について、ジャパン建材は林野庁ガイドラインに基づき自社で算定するものであり、その数値が保証されるものではないと断っている。

元の林野庁シートも同じファイルに残っている。版は2.7で最終更新は2024年1月18日。J-GREEN以外の商品を含む物件は、こちらの入力シートで樹種と密度を手入力する。スギ人工林の面積や本数、一世帯あるいは一人当たりの年間排出量に換算した比較表示も、林野庁側のシートで出せる。

確認先: 商品ごとの炭素貯蔵量表示について(J-GREEN・ジャパン建材)