図面からの拾い出しと積算は、建材の調達でいちばん時間を食う工程のひとつです。これを助けるソフトはたくさんあり、性格でだいたい3つに分かれます。自社の工種と目的で選び分けてください。
1. AIで図面から自動拾い出し
紙やPDFの図面をAIが読み取り、部材を自動で拾う新顔です。
- 間取り図AI積算(パナソニック ハウジングソリューションズ):紙図面を取り込むと、AIが部屋づくりから部材別の拾い出しまで自動でこなします。AI積算が拾える建材は内装ドア・クローゼット扉・床材・幅木・窓枠(2024年4月時点)。1棟分の拾い出し時間を通常の41分から15分に、自社建材1棟分の見積り時間を50%以上縮められるとしています。対応CADとのデータ連携もできます。
- 積算AI(KK Generation):図面をアップロードすると、内装(床・壁・幅木)・梁・電気設備・給排水設備・建具などの数量をAIが自動で出し、室別・部材別にExcelへ書き出します。数量拾いと見積作成の時間を70%減らせるとしています(自社調べ・2025年4月時点)。
- 拾いの匠AI/拾いの匠NX(システムズナカシマ):電気・管工事など設備工事業向けです。図面記号をAIが読み取り、配線の長さや数量を自動でまとめてCSVや材料帳票に書き出します。新製品の拾いの匠NXは2026年6月18日に発売されました。
2. 構造込みの本格積算(BIM対応)
- HELIOS/ヘリオス(バル・システム):構造積算・仕上積算・見積書作成をひとまとめで提供するBIM対応の建築数量積算システムです。建築数量積算基準と国土交通省標準仕様書に沿って構造数量を自動計算し、IFCやST-Bridge形式でBIMとつなげます。全国で1,100社を超える導入実績があります。
3. 手拾い+見積の定番
- 楽王/ヒロイくんIII(アークシステム):建築・電気設備・機械設備の積算見積に使える楽王は月額8,800円(税込)から。表計算での作業に比べ工数を約65%減らせるとしています。図面拾いはヒロイくんIII(月額3,800円・税込)と組み合わせて、手作業から約50%減らせます。
- プラネスト(コスモ・ソフト):電気・空調・衛生・換気の設備積算ソフトです。図面をペンでなぞって拾う方式と、主要メーカーのカタログデータを使って機器を拾う方式を備え、CSVで自社の積算システムへつなげます。
選び方の目安
住宅建材メーカーの見積ならパナソニック、内装や多工種のAI自動化ならKK Generation、設備の図面拾いならナカシマ系やプラネスト、構造まで含めた本格積算ならHELIOS、安く手拾いから見積まで一式そろえるなら楽王とヒロイくんIII、という住み分けになります。
なお、AIによる時間の短縮率はどれも各社の自社調べで、測った対象や条件が違います。数字を横並びで比べず、自社の図面と工種で試算したうえで判断してください。



