日銀が7月10日に公表した企業物価指数の6月速報で、国内企業物価指数(2020年平均=100)は135.4となり、前月比0.4%、前年比7.1%上昇した。前年比の伸びは5月の6.6%から広がっている。企業間で売買されるモノの出荷段階の価格を測る統計で、メーカー各社が発表してきた値上げが実際の取引価格にどこまで乗ったかが類別ごとに出る。

建材に関わる類別の動き

建材に近い類別では木材・木製品の上昇が目立つ。指数146.9で前月比2.0%、前年比8.0%の上昇。前月比を押し上げた主な品目として、日銀は住宅建築用木製組立材料、普通合板、集成材を挙げた。プレカット材や合板、集成材の値上げが出荷価格に浸透している。

類別 指数(6月速報) 前月比 前年比
木材・木製品 146.9 +2.0% +8.0%
プラスチック製品 126.0 +1.4% +7.3%
窯業・土石製品 144.7 +0.3% +5.5%
鉄鋼 143.9 +0.3% -0.4%
金属製品 136.1 -0.2% +1.0%

木材以外では、プラスチック製品が前年比7.3%で、前月比の上昇品目にプラスチックフィルム・シート、硬質プラスチック発泡製品が入った。パルプ・紙・同製品(前年比5.2%)では壁紙・ふすま紙が上昇品目に挙がっている。鉄鋼は前月比では0.3%上がり、熱延広幅帯鋼と小形棒鋼が上昇品目に入ったが、前年比ではマイナス0.4%と前年割れの水準が続く。金属製品は前年比1.0%にとどまる。

原材料側では化学製品が前年比14.4%、石油・石炭製品が22.8%上昇しており、樹脂系建材や塗料、輸送費の川上コストは高止まりしている。非鉄金属は前年比39.2%と類別の中でも突出しており、アルミサッシや銅管、電線類の川上に当たる。

輸入物価は円ベースで3割高

輸入物価指数は円ベースで前月比1.3%、前年比29.7%上昇した。このうち木材・木製品・林産物は前月比1.3%、前年比12.6%の上昇。輸入材の仕入れコストは国内の木材・木製品指数(前年比8.0%)を上回る勢いで上がっている。

調達と見積への影響

この統計は、カタログ上の値上げ発表と実勢の取引価格を分けて確かめる定点になる。木材・木製品の前年比8.0%は、集成材や合板で発表済みの値上げが実勢の仕切り価格に乗っていることを示し、木質系の材料単価を昨年の見積のまま使うと実勢と8%前後ずれる計算になる。一方で鉄鋼は前年比マイナス圏、金属製品も1.0%にとどまり、転嫁の進み方は品目群で濃淡がある。値上げの受け入れや見積単価の改定を品目ごとに判断する際の、実勢側の根拠になる数字だ。

次回の企業物価指数の公表は8月13日。今回の速報値はそこで確報に置き換わる。

確認先: 企業物価指数(2026年6月速報)PDF(日本銀行)