建材の調達でいちばん手間のかかる工程の一つが、図面からの拾い出しと積算だ。ここを自動化するAIが、試験運用から実用の段階へ移ってきた。
パナソニック ハウジングソリューションズは、紙図面からの拾い出しを自動化する機能を投入し、自社建材1棟分の見積り時間を従来比で50%以上短縮できると公表した。スタートアップのKK Generationは、平面図・建具表・仕上げ表をAIが横断連携して数量を自動算出する「積算AI」を提供し、数量拾いと見積作成の時間を70%削減できると見込む(2025年4月時点・自社調べ)。専用ソフトの選択肢も増えている。
業界インフラのデジタル化も進む
技能者の就業履歴を蓄積する建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録は、技能者ベースで約181万人規模に達した。BIM/CIMは公共発注で原則適用が拡大し、建築確認の手続きも段階的にデータ化が進む。図面・属性データが構造化されるほど、AIによる拾い出しや積算の精度は上がる。
調達現場が得るもの
効果は「速さ」だけではない。属人化していた仕入れ判断や相見積もりが標準化され、原価管理と提案スピードを両立しやすくなる。拾い出しの工数を削った分を、価格交渉や代替提案に振り向けられる。



