建材を選び、その数量を拾い、積算・発注へつなぐ。その起点になるのがBIM/CADと電子カタログです。役割で3つに分けて見ていきます。
1. BIM/CADソフト本体
3次元の建物モデルを作り、壁や床などの部材に建材情報を持たせて数量を集計できます。積算ソフトにつなぐときの起点になります。
- GLOOBE(福井コンピュータアーキテクト):日本の設計手法や建築基準法に合わせた「日本発のBIMシステム」をうたい、申請対象面積の自動算出や防火・防煙区画のチェックなど、国内の規制対応の機能を持ちます。Jw_cadとの相性もいいです。
- Archicad(GRAPHISOFT):日本では1994年から売られている、いちばん古い時期のBIMのひとつ。個人や小規模チーム向けに月額29,750円の「Archicad Studio」も用意しています。
- Autodesk Revit/Vectorworks:Revitは世界標準のBIM。Vectorworksは建築・内装に強く、木造軸組工法向けの無償ツールも出しています(国内の総販売元はベクターワークスジャパン)。
2. メーカー横断の建材検索/電子カタログ
- TECTURE:設計事例の写真に付いたピンから、その建材や家具のメーカー名・製品名にたどり着けます。用途・素材・特徴でまとめて検索できます。2020年6月に始まり、建築家の谷尻誠氏が立ち上げました。
- truss(トラス):メーカーをまたいで建材を、法規・性能値・保証期間・設計価格・工法などの条件で絞り込んで比べられます。仕上表や建材リストの作成、BIM連携もできます(建材検索は会員登録で無料、一部の機能は有料)。2014年設立、2023年に大和ハウスグループに入りました。
- Arch-LOG(丸紅アークログ):建材データ180万点超、BIMコンテンツ7万点超をそろえ、Revit・Archicad・SketchUpに対応しています。
- 建材ナビ(プログランス):800社を超えるメーカーの製品を200以上のカテゴリーに分けた、建築材料専門の検索・資料請求サイトです。
3. BIMオブジェクトの配布
- BIMobject:2,000社を超えるメーカーのBIM部材を、Revit・Archicad・Vectorworks・SketchUp向けに無料でダウンロードできます。
つながりと、これから
検索サイトで選んだ建材のBIM部材データをCADに取り込み、モデルから数量を拾って積算や仕上表につなぐ。どのツールを使ってもこの流れが共通します。制度の面では、国土交通省が2026年4月に、BIMで作った図面を審査する「BIM図面審査」を少しずつ始め、2029年春にはBIMデータそのものを審査の対象にする方針を出しています。国交省のBIMモデル事業では、仕上(内装)の数量積算で約25%短くなったという報告もあります。建材のデータ化が進むほど、選定から積算までの手間は減っていきます。



