建材の受発注は、見積から発注・納品・請求・支払までの工程が長く、扱う型番も膨大だ。デジタル化を担うサービスは、どこの立場に立つかでタイプが分かれる。
1. 施工管理から派生した電子受発注(元請・工務店向け)
- ANDPAD受発注(EDI):見積・発注から進捗の管理、分割納品や配送便の指定、電子署名での紙レス化、スマホ操作までを建設業向けに電子化する。ANDPADは建設業マネジメントクラウドの導入企業数シェアでNo.1(デロイト トーマツ ミック経済研究所調べ)、利用は約26万社にのぼる。
- CONOC業務管理システム:見積・請求・予実ダッシュボード・顧客管理を中心とした建設業向けの業務管理クラウド。
- 受発注Plus(ダイテック):住宅建設業向けの電子受発注サービス。JIIMA認証を取得し、改正電子帳簿保存法に対応する(2024年提供)。
2. 建材卸・流通の販売管理基幹
在庫・配送・原価までひとつなぎで持つのがこの層だ。
- G-FORES(FiTクラウド/スマイル・コミュニケーションズ):木材・建材の卸・販売向けに専用開発されたクラウド型販売管理パッケージ。受発注・入出荷・在庫・配送の管理と、納品書・請求書などの帳票出力を備える。料金は月額5万円〜(税別)。
- 建左衛門(日本事務器):建材卸向けの販売・工事管理システム。商品と工事資材を同一画面で一元発注・出荷でき、工事現場単位の原価管理(材料費・外注費・労務費・経費)や配送状況の確認、工事台帳、請求書発行に対応する。
3. 卸・メーカーのBtoB受発注
- アラジンEC(アイル):建築資材・住宅設備を含む多業種に対応するBtoB EC/Web受発注システム。複数商品の一括発注、在庫確認、単価確認、Web上での注文・見積に対応する。
- BtoBプラットフォーム TRADE(インフォマート):取引先横断の受発注・請求プラットフォーム。見積から請求までをデジタル化し、インボイス制度・電子帳簿保存法に対応。商品マスタが不要で、取引先は費用負担なく利用できる。
購買側の論点
選ぶときの軸は4つ。見積から発注、納品、請求、支払までをひとつなぎで回せるか。膨大な型番に対応する商品マスタを持っているか。得意先ごとの単価や掛け率を設定できるか。在庫と配送が画面で見えるか。卸の販売管理基幹は在庫・配送・原価まで持つのに対し、施工管理から派生した受発注は発注から請求の電子化が中心で、在庫は持たないことが多い。自社のどの工程をデジタル化したいかで選ぶといい。



