国産合板の再値上げが9月になると、東西の大手メーカーがアナウンスしている。日本木材総合情報センターが8月18日に公表した8月の木材価格・需給動向による。合板価格は7月も6月からもう一段上がっていて、8月は工場停止を挟む。
一方で7月の荷動きは、ルート系を中心に急速に鈍った。一部のメーカーを除き納期遅延も収まりつつある。輸入合板はインドネシアを中心に受注制限が解除され、先回りの発注も出ていない。6月の国内生産量は23.2万立方メートル(前月比113.6%)、出荷量は24.3万立方メートル(同112.4%)、在庫量は18.4万立方メートル(同97.2%)。輸入合板の6月入荷量は21万立方メートル(前月比119.3%)で、うちインドネシアからが7.1万立方メートルと増えた。月別の生産と在庫の推移は国産合板の6月末在庫、前年より17.7%減にまとめている。
国産材は虫害と灯油高が重なる
北関東では丸太の出材が細っている。栃木県は県北、県西とも間伐主体の生産で、山土場で虫害が確認されたため皆伐も減少傾向にある。引き取りがやや鈍く、土場の在庫は平年並みから少なめ。スギは3メートル柱材、4メートル中目材とも1万4,000円台半ばで保合が続く。ヒノキは3メートル柱材が高値疲れから値下がり傾向で1万8,000円台後半、4メートル中目材は引き合いが少なく1万8,000円台前半で推移している。
群馬県では、虫害を避けるため原木の集荷を控えて在庫を消化している。原木在庫、原木消費とも100%の水準。製品はスギ柱と間柱が値上がり傾向、ヒノキ土台と柱は引き続き弱い。乾燥用の灯油とトラックの軽油の値上がりが効いていて、雨と人手不足、石油製品の品不足で現場は遅れ気味になっている。
外材は産地のコスト上昇が続く
米材の産地では、カナダBC州のバーノン北部とウィリアムズレイク付近で大規模火災が発生している。産地港頭の在庫はカナダが乏しい状態を続けていて、米国は船積みに必要な分を出材している。石油価格の上昇でトラックや伐採現場の重機の燃料が大幅に上がり、その転嫁で産地価格は上昇傾向にある。米マツIS級並の対日輸出価格(推定)は$990/千SCで前月とほぼ同額、ランダムレングス紙の15種平均価格は8月5日時点で$534/Mと7月初めから1.52%上がった。米材の在庫率は1.26か月と前月の1.06か月から積み上がっている。東京木材埠頭の7月の米材製品は入荷6.5千立方メートル(前月比8.9%減)、出荷7.9千立方メートル(同6.9%減)、在庫18.8千立方メートル(同7.0%減)。
欧州材は集成材と羽柄材の7〜9月積みが決着し、ユーロ価格は若干上がった。値上がりとオファー数量の減少で日本側の買い付け数量は減っていて、荷動きの鈍い羽柄で特に目立つ。国内の集成材メーカーはラミナのコストが上がっても値上げには慎重で、ホワイトウッドからレッドウッドへのシフトが強まっている。東京木材埠頭の6月入荷は11千立方メートルと5月より多少増えたものの低水準で、出荷は12千立方メートルと堅調。国内シフトが進んで供給減の影響は出ていないが、国内の供給能力には限りがあり、品目によっては一時的に不足する懸念が残る。
北洋材は日本向け生産が大幅に減っている。アカマツ原板のオファーはごく少なく、$430/立方メートル以下では購入が難しい。完成品は$510〜$540/立方メートルで推移し、値上げの動きがさらに強まっている。6月の製品入荷(東京と川崎)は8.5千立方メートルと低水準が続き、出荷は11.5千立方メートル、在庫は35.5千立方メートルで実質的な減少が続く見込み。価格面からスギやLVL、軽天(鋼製野縁)への置き換えも広がっている。
集成材はラミナの上げが第3四半期に反映
構造用集成材は、7月のラミナ入荷量が6月比26%減った。前月に予定を超える入港があったため、ラミナ在庫は必要量を確保できている。第3四半期の契約は€10/立方メートル前後の値上げ幅で着地するとみられ、為替も185円/€前後の円安が続くことから、欧州材単価の高値は当面続く見通し。6月の構造用集成材の輸入量は小断面が19.4千立方メートル(前年同月比29.2%減)、中断面が15.0千立方メートル(同10.3%減)だった。
7月のプレカット稼働は拡大していて、大型工場の受注状況は稼働日ベースでウッドショック前の90%程度まで戻っている。
断熱材の調達遅れは続く
市売問屋では、中東情勢の緊迫化で生じた塩ビ管や透湿防水シート、塗料の供給不安がおおむね解消した。ただし一部の断熱材は資材の調達が遅れたままで、上棟後の工程に遅れが生じている。
国産材の構造材は荷動きが悪く、秋に向けた値上げは難航も予想されるという。スギとヒノキの国産構造材は引き合いが弱い。外材構造材は米マツ(KD)、ホワイトウッド集成管柱、レッドウッド集成平角が高値のまま推移しているが、まとまった注文にはつながっていない。造作材では、店舗の内装や学校の体育館の内装工事でスギ羽目板の注文が増え、夏休みの学校関係の枠材でツガにも注文が入っている。
木材チップは、製紙用とバイオマス発電用ともに小径材の引き合いが強く原木入荷は順調。原料価格はパルプ材、未利用材とも不足感から高値で止まっていて、6月のチップ材価格は全国平均で7,900円/立方メートル(工場着)だった。



