タカラスタンダードが2026年7月30日、2027年3月期の連結業績予想を下方修正した。中東情勢の緊迫化による資材価格の高騰と、現場の工期遅れによる売上計上の時期ずれを織り込んだためで、通期の営業利益は期初予想から8.2%減る。同日の決算説明資料では、浴室の納期と業界全体の出荷減にも触れている。

修正額

修正は中間期と通期の両方に及ぶ。中間期の営業利益は96億円から76億円へ20億円減り、下げ幅は20.8%。通期は208億円から191億円へ17億円減で8.2%の減少になる。売上高の修正幅は中間期1.8%減、通期0.4%減にとどまり、利益側の落ち込みが大きい。

区分 期初予想(4月30日) 修正後(7月30日) 増減率
中間期 売上高 1,273億円 1,250億円 1.8%減
中間期 営業利益 96億円 76億円 20.8%減
通期 売上高 2,600億円 2,590億円 0.4%減
通期 営業利益 208億円 191億円 8.2%減
通期 純利益 154億円 143億円 7.1%減

期初の4月30日時点では中東情勢の影響を合理的に見積もれず予想に織り込んでいなかった、というのが会社の説明。上期はメーカーとしての供給責任を優先するとしている。下期は増収増益を見込み、その前提に中東情勢の平準化、2026年9月からの資材価格調整費の設定、さらなるコスト削減の3つを挙げた。調整費は7月13日付の告知で商品群別の金額が出ている。

システムバスは業界全体で出荷が1割減った

第1四半期の売上高は624億円で前年同期比1.8%増、四半期として過去最高になった。営業利益は36億円で14.2%減。増減要因では、インフレによる物流費と原材料価格の高騰が9億円のマイナスで、うち中東問題に起因する分が2億円。プラス側は売上構成の改善が7億円、単価上昇と価格改定が3億円、合理化とコストダウンが3億円だった。

出荷台数では浴室の動きが大きい。キッチン・バス工業会ベースのシステムバス出荷台数は前年同期比10.2%減で、会社は業界全体で中東問題による供給制限が一部あったためと説明している。同社自身のシステムバス出荷台数は3.4%増で、浴室は納期調整が一部あったものの受注停止には至らなかったとする。システムキッチンは業界2.0%減に対し同社2.1%減、洗面化粧台は業界1.1%増に対し同社5.5%減だった。

市場別では新築集合住宅が193億円で3.5%減。受注残は堅調としつつ、中東情勢に伴う工期遅れが一部影響した。新築戸建は195億円で1.4%増、リフォームは207億円で5.6%増となり、リフォームの構成比は33.2%まで上がっている。リフォーム市場向けのキッチンと浴室の出荷台数は、キッチン・バス工業会ベース(一部自社推計)で2026年5月が前年同月比20.4%減、6月が10.3%減だった。

会社が見る事業環境

原材料価格は一旦落ち着きを見せたものの、中東情勢の影響などで再び上昇傾向で推移している、というのが会社の現状認識。住宅市場については、新設住宅着工戸数は2025年4月の建築基準法等の改正に伴う落ち込みから回復しているものの、住宅価格の高騰と住宅ローン金利の上昇により着工数は弱含みで推移する見込みとした。リフォーム市場は住宅ストックを背景に規模は微増と想定する一方、資材価格の上昇傾向と職人不足による需要減少、業界内の競争激化を懸念材料に挙げている。

販売先は国内市場の比重が大きく仕入先も大半が国内企業のため、為替と関税の直接的な影響は軽微とみている。通期の売上予想では、新築集合について価格改定と高級ブランドの立ち上げ、リフォームについて一部製品の価格改定を進めるとしている。

確認先: 業績予想の修正に関するお知らせ第1四半期決算説明資料