2025年4月1日以降に着工する新築の建物は、すべて省エネ基準を満たさないと建てられなくなった。住宅でも非住宅でも、大きさにも関係なく対象になる。これまで対象外だった小規模住宅も含まれるようになったのが、現場にとって一番大きな変化だ。

満たすべき基準は2つ。断熱の性能を示す断熱等性能等級4以上と、設備の効率まで含めた一次エネルギー消費量等級4以上だ。どちらも届かない建物は、原則として建てられない。国は2030年ごろに、最低ラインを等級5(ZEH水準)まで引き上げる方針も出している。

調達と発注への影響

義務化で、標準仕様に使う断熱材やサッシのグレードが上がる。発注担当者は、価格だけでなく「どの等級に届く建材か」から選ぶことになる。とくに窓まわりは性能差が出やすく、樹脂サッシや複合サッシへの置き換えが標準仕様に入っていく流れだ。

実務の緩和措置

審査の手間を減らす措置も入った。平屋で200平方メートル以下、建築士が設計と工事監理をする小規模な建物なら、適合の審査を省略できる。増改築も、建物全体ではなく手を入れた部分だけ基準を満たせばよい扱いに変わった。

基準の引き上げはこの先も段階的に続く見通しで、建材の標準スペックも上がり続ける。受注前に仕様を確かめて、基準に届く建材の調達ルートを早めに押さえておくと効いてくる。