国土交通省が2026年7月17日に公表した令和7年度の長期優良住宅の認定状況で、新築の一戸建ての認定が155,838戸になった。一戸建ての新設着工戸数に対する割合は49.8%で、前年度の39.3%から10.5ポイント上がった。新築される一戸建ての約半分が認定を取った計算になる。認定住宅は断熱等性能等級5と一次エネルギー消費量等級6を満たすことが要件で、この水準の建材が入る戸建てが1年で1万9千戸増えた。
認定割合は3年で31.3%から49.8%へ
年度別の認定実績は次のとおり。カッコ内は新設住宅着工戸数に対する割合。
| 年度 | 一戸建ての住宅 | 共同住宅等 | 総戸数 |
|---|---|---|---|
| 令和5年度 | 111,341戸(31.3%) | 4,821戸(1.1%) | 116,162戸(14.5%) |
| 令和6年度 | 136,809戸(39.3%) | 8,231戸(1.8%) | 145,040戸(17.8%) |
| 令和7年度 | 155,838戸(49.8%) | 9,433戸(2.4%) | 165,271戸(23.2%) |
伸びているのは一戸建てで、共同住宅等の認定割合は2.4%にとどまる。制度が始まった平成21年6月から令和8年3月までの新築の累計認定は1,901,046戸、うち一戸建てが1,850,048戸を占める。
認定に必要な性能の水準
新築の一戸建てが認定を受けるには、次の水準を満たす必要がある。
| 性能項目 | 求められる水準 |
|---|---|
| 劣化対策 | 劣化対策等級(構造躯体等)等級3。木造は床下空間の有効高さ確保と床下・小屋裏の点検口設置などの基準を加える |
| 耐震性 | 耐震等級(倒壊等防止)等級2。等級1でも安全限界時の層間変形を1/100(木造は1/40)以下に抑えるものと、品確法に定める免震建築物は認められる |
| 省エネルギー性 | 断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6 |
| 維持管理・更新の容易性 | 維持管理対策等級(専用配管)等級3 |
| 住戸面積 | 75平方メートル以上。少なくとも1階の床面積が階段部分を除いて40平方メートル以上 |
このほかに居住環境への配慮、維持保全計画の策定、災害配慮が要る。維持管理・更新の容易性は、構造躯体より耐用年数が短い設備配管について、点検・清掃・補修・更新を容易に行う措置を求めるものになる。
省エネルギー性の水準は、2025年4月に全面義務化された省エネ基準の断熱等性能等級4より一段上になる。新築戸建ての半分が、義務の水準ではなく等級5で建っていることになる。
性能評価書の交付も過去最多
同じ日に公表された住宅性能表示制度の実施状況では、令和7年度の設計住宅性能評価書の交付が289,267戸で、前年度比3.7%増となった。平成13年度の制度開始以降で最多の戸数になる。新設住宅着工戸数711,171戸に対する交付割合は40.7%で、10年連続の増加。施工段階と完成段階の検査による建設住宅性能評価書(新築住宅)の交付は198,584戸、前年度比3.9%増だった。
設計住宅性能評価書は、設計段階の図書を登録住宅性能評価機関が審査して交付する。断熱等性能等級や耐震等級を満たす仕様が着工前に固まる住宅が、新設着工の4割まで増えたことになる。
既存住宅の認定は年127戸
増築・改築を対象とした認定は令和7年度で67戸(一戸建て33戸、共同住宅等34戸)、建築行為を伴わない既存住宅の認定は127戸(一戸建て126戸、共同住宅等1戸)だった。既存住宅は前年度の88戸から増えたものの、新築の165,271戸の1,000分の1に満たない。長期優良住宅の需要は新築に集中している。
確認先: 長期優良住宅の認定状況について(令和7年度末時点)。都道府県別の認定実績は同発表の別添にある。



