政府は2026年6月12日、首都直下地震緊急対策推進基本計画を変更した。中央防災会議のワーキンググループが令和7年12月に公表した被害想定の見直しを受けたもので、今後10年の減災目標を引き上げ、達成度をはかる具体目標を前回の47個から189個に増やした。

減災目標は、死者数を約1万8千人から半減以上、全壊棟数を約40万棟から半減以上に置いた。前回計画は死者約2万3千人・全壊約61万棟からの「おおむね半減」だったので、目標水準を一段引き上げている。

建材の調達・受注への影響

感震ブレーカーは、地震の揺れで電気を止めて通電火災を防ぐ機器で、今回の計画は設置率20%(令和6年度)を令和17年度までにおおむね設置へ引き上げる目標を、緊急対策区域である1都9県に広げた。新築とリフォームで設置を組み込む工事が増える対象になり、電材や住宅設備をあつかう商社の取り扱い品目にも入る。

住宅の耐震化率は92%(令和5年度)から、耐震性が不十分なものを令和17年度までにおおむね解消する目標を置いた。残る不十分な住宅の耐震改修が進めば、耐震金物や構造用面材、基礎まわりの補強材の引き合いにつながる。

著しく危険な密集市街地の面積の解消率は84%(令和6年度)から令和12年度に100%とした。不燃化を伴う建て替えが対象で、防火や準耐火の外壁材やサッシ、不燃ボードの需要が動く区域になる。

主な数値目標

項目 現状 目標 目標年度
感震ブレーカーの設置率 20%(令和6年度) おおむね設置 令和17年度
住宅の耐震化率 92%(令和5年度) 不十分なものをおおむね解消 令和17年度
著しく危険な密集市街地の面積の解消率 84%(令和6年度) 100% 令和12年度
3日分以上の食料品を備蓄する家庭の割合 38%(令和7年度) 100% 令和17年度

感震ブレーカーと密集市街地の対策は緊急対策区域の都県と市町村を対象に、住宅耐震化は人口15,000人以上の緊急対策区域市町村を対象に定めている。

確認先: 首都直下地震緊急対策推進基本計画の変更 説明資料(内閣府)