旭化成建材が、ALC事業で「特別調整金」を2026年11月1日出荷分から導入する。9月30日付で取引先に告知した。ALC:珪石・セメント・生石灰を原料に発泡させ、高温高圧の蒸気で固めた軽量気泡コンクリートのパネルで、同社は厚形の「ヘーベル」と鉄骨造・木造用の薄形「ヘーベルライト」を販売している。
仕組みの中身
特別調整金は、同社だけでは制御できないエネルギー価格などの上昇を、あらかじめ決めた考え方に基づいて価格に反映する仕組みで、一律の価格改定とは別建てになる。告知には率や金額、算定方法が書かれておらず、制度の趣旨、対象、算定方法は担当者が取引先ごとに説明するとしている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 適用開始 | 2026年11月1日出荷分から |
| 制度名称 | 特別調整金 |
| 対象となる変動 | 同社だけでは制御できないエネルギー価格等の上昇 |
| 基本的な考え方 | 外部コストの変動を、透明で公平なルールに基づき価格へ反映 |
| 率・算定方法 | 公表なし(担当者が個別に説明) |
同社は導入の理由に、建築着工床面積が1990年をピークに縮んでいること、原燃料・原材料・物流などの外部コストが長く上がり続けていること、中東情勢を踏まえた足元のコスト上昇が企業努力だけでは吸収できない水準に達したことを挙げた。運用では、算定の考え方と根拠を説明する、一貫したルールで運用する、と約束している。
1月の値上げに続く負担
ALCは2026年1月出荷分から、ヘーベルとヘーベルライトをいずれも現行価格より10%上げたばかり。特別調整金はこれに上乗せされる。
同社は断熱材でも同じ名前の仕組みを先に入れている。ネオマフォーム、ネオマゼウス、ネオマフォーム複合品の全品種に、2026年5月7日出荷分から当面の間、現行販売単価の概ね20%程度の特別調整金を上乗せしている。断熱材の告知は、恒久的な価格改定ではなく一時的な措置で、状況に応じて単価の見直しや解除を検討すると明記していた。ALCの告知には一時的な措置かどうかの記載がない。



