エービーシー商会が9月4日、屋外用の防音パネルと厨房用の塗り床材を同じ日に発売した。防音パネルは既存シリーズの上位グレードで、吸音材の裏に遮音ゴムシートを足して中音域から高音域の遮音を上げた。塗り床材は夜間に施工して翌朝の営業に間に合わせる速硬化型で、いずれも改修と非住宅の案件が主戦場になる。

新製品

メーカー 製品 分類 発売 価格(税抜)
エービーシー商会 e-WOOL防音パネル FS G3タイプ 防音パネル 2026年9月4日 問い合わせ
エービーシー商会 ケミクリートMA 厚膜型メタクリル樹脂系塗り床材 2026年9月4日 材工設計価格 22,200円/㎡〜(300㎡以上)

防音パネル、遮音ゴムシートを1枚足して250Hz以上を底上げ

e-WOOL防音パネル FS G3タイプは、既存の「FSタイプ」に高性能遮音シートを組み合わせた上位グレード。遮音等級はD-40で、従来のFSタイプはD-35相当だった。

透過損失は帯域で差の出方が変わる。

中心周波数(Hz) 125 250 500 1,000 2,000 4,000
G3タイプ(dB) 25.6 32.5 39.2 45.1 51.2 56.1
従来のFSタイプ(dB) 26.9 30.2 36.6 43.8 48.3 53.2
差(dB) -1.3 +2.3 +2.6 +1.3 +2.9 +2.9

同社が公表している「平均2.4dB向上」は250〜4,000Hzの5帯域の平均で、125Hzの低音域は1.3dB下がる。空調室外機や発電機のように低音側が問題になる音源では、G3タイプに替えても125Hz帯は改善しない。試験方法はJIS A 1416で、屋根のある実験棟での数値。屋外に設置した場合の数値を保証するものではない、と同社は注記している。

構造は4層。外側から溶融亜鉛メッキ鋼板(Z27、厚さ1.6mm、フッ素樹脂焼付塗装40µm)、ブチルゴム製の遮音ゴムシート(厚さ3mm)、ポリエステル吸音材のe-WOOL(厚さ54mm、密度30±1kg/立方メートル)、パンチングメタル(Z12、厚さ0.6mm)が並ぶ。追加されたのは遮音ゴムシートで、従来のFSタイプにこの層はない。

項目 G3タイプ 従来のFSタイプ
厚み 63mm 60mm
重量 約25kg/㎡ 19.4kg/㎡
幅 1,000mm/枚(割付は500〜1,000mm) 1,000mm/枚
高さ 指定サイズ 1,000〜2,200mm/枚 指定サイズ 1,000〜2,200mm/枚
遮音等級 D-40 D-35相当

厚みは3mm、重量は約5.6kg/㎡増える。取り付けは専用金具で胴縁に固定する方式で、胴縁ピッチは設計耐風圧計算で算出、H鋼支柱の落とし込み工法では支柱ピッチを2,000mm以下で割り付ける。既存のFSタイプ用に組んだ下地の仕様をそのまま流用できるとは限らないため、下地鉄骨と基礎の再計算が要る。色はアイボリー、シルバー、グレーの3色で、100㎡以上なら日塗工指定の近似色で特注色に対応する。

想定用途はデータセンター、系統用蓄電所、物流施設の騒音対策。商品ページでは空調・冷凍室外機、パワーコンディショナー、変圧器やボイラー、自家用発電機、立体駐車場を騒音源に挙げている。同社は設置後の騒音シミュレーションを無料で受けており、CAD(DXF)の図面を渡してから結果が出るまで約3週間、対象は屋外のみで暗騒音は計算に入れない。

価格は公表されていない。3年以内の売上目標は5,000万円。

厨房の塗り床、夜に施工して翌朝の仕込みに間に合わせる

ケミクリートMAは厚膜型メタクリル樹脂系の塗り床材で、飲食店やスーパーの厨房、総菜室、冷凍冷蔵倉庫の改修が用途。施工後1時間で歩行でき、施工気温はマイナス20度からプラス30度まで対応する。

同社が示すスーパー総菜室の改修例(施工面積50㎡、施工温度23℃、ペースト防滑工法)の工程は次のとおり。

工程 所要時間
下地撤去・処理(床面研削機で既存塗り床とコンクリート露出面を除去、目粗し) 2時間
プライマー下塗+養生 30分+1時間
ペーストをコテで塗布+養生 30分+1時間
防滑下塗と骨材散布+養生 30分+1時間
トップコートをローラー刷毛で塗布 30分
養生後に開放(機器搬入) 1時間

合計は8時間。業務終了後に着手して翌朝の仕込みに引き渡す想定で、下地の状況や調理器具の配置、環境条件で変わる。臭気が残る場合があるため換気が要る、と同社は付記している。揮発量については、同社のMMA樹脂系塗り床材「ケミクリートMS」と比べて材料硬化時の揮発量を抑えたとしている。

工法は4種類あり、既存床の状態と使用条件で選ぶ。

工法 厚さ 構成
ペースト工法 約3mm プライマー、ペースト、トップコート
ペースト防滑工法 約4mm プライマー、ペースト、下塗、骨材、トップコート
モルタル工法 約5mm プライマー、モルタル、ペースト、トップコート
モルタル防滑工法 約6mm プライマー、モルタル、ペースト、下塗、骨材、トップコート

材工設計価格は22,200円/㎡から(300㎡以上、税抜)。リリースで示されたペースト防滑工法は24,500円/㎡(300㎡以上、税抜)。

すべり抵抗係数(C.S.R)は、ペースト工法とモルタル工法が乾燥面0.79・水と砂のある面0.53、防滑を入れた2工法が乾燥面0.86・水と砂のある面0.73。水を日常的に使う厨房で防滑工法を選ぶと、濡れた床での係数が0.53から0.73へ上がる。硬さはショアDで78、付着強さは2.0N/平方ミリメートル以上(下地コンクリートが破壊する値で、下地の強度で変わる)。洗浄剤、無機酸、有機酸、アルカリに対する耐薬品性を持つ。

色は7色(#1000、#1200、#2100、#2400、#4100、#5400、#6000)で、施工温度によって色見本と仕上がりの色目が変わる場合がある。ホルムアルデヒド放散はF☆☆☆☆、製造はISO 14001・9001の審査登録工場。販売目標は発売後1年間で3,000万円。

確認先: e-WOOL防音パネル FS G3タイプ 発売のお知らせ、ケミクリートMA 発売のお知らせ