木造住宅用の制振ダンパーをつくる株式会社evoltz(静岡県浜松市)が9月15日、新モデル「evoltz L235」を発表した。横架材の内法寸法が2,800mmから3,050mmの範囲におさまる架構に入る。天井の高いリビングや平屋のように、梁までの寸法が一般的な住宅より大きくなる場面が対象になる。

制振ダンパー:地震の揺れのエネルギーを装置の中で熱に変えて吸収し、建物に伝わる揺れ幅を小さくする部材。耐力壁のように力に耐える部材とは役割が違う。

適用条件と価格

項目 内容
製品名 evoltz L235
定価 185,000円(税別)
工法 在来軸組工法、伝統的構工法
規模 3階建て以下
軸組 柱、横架材ともに105mm角以上
柱芯間隔 800mm以上1,000mmまで(900mm以上を推奨)
横架材内法寸法 2,800mm〜3,050mm
販売 順次開始

同社は既存モデルのevoltz B5を税別160,000円/本で出しており、L235はこれより1本あたり25,000円高い。B5は全長2,200mm、外径50mm、重量5.0kgで、35坪の建物で標準6本という使い方を示している。製品保証はB5で10年。

高天井と平屋で何が変わるか

開口の背が高くなるほど、同じ地震力でも柱と梁でつくる構面は大きくしなる。L235はブレース(ダンパーを斜めに架け渡す腕の部材)を構造特性に合わせて改めたもので、同社は「対応範囲を横架材内法3,050mmまで可能とした」としている。減衰の効き方をその変形量に合わせる設計で、ダンパー本体の作動原理を変えたわけではない。

効き始めの速さは既存モデルと同じ「超バイリニア特性」を引き継ぐ。変位が数ミリの段階から減衰力が立ち上がるため、震度1程度の小さな揺れや風、交通振動でも作動する。柱や梁、接合部にかかる負担を小さくして、繰り返す余震での損傷を抑える狙い。

ダンパー本体の製造は、自動車のショックアブソーバーを手がけるドイツのBILSTEINに委託している。同社は耐久試験として100万回の作動と氷点下20度から80度までの温度範囲を挙げており、施工後のメンテナンスは不要としている。

確認先: 株式会社evoltz プレスリリース